マネジメントサイクル、きっとどこかで聞いたことがありそうな言葉だけどもピンと来ない人もいることでしょう。では、「PDCAサイクル」だとどうでしょうか?新入社員研修あたりで習った人もいると思います。「PDCAサイクル」はマネジメントサイクルの一種ですが、今回はマネジメントサイクル、とりわけPlan Do Seeについてのお話です。
Plan、Do、Seeとは
Plan、Do、Seeとは戦略実行を管理するためのマネジメントサイクルの一つです。もしかするとPDCAサイクルのようにPlan、Do、Check、Actionの方が聞き馴染みのあるかもしれません。両者ともにほぼ同じ内容のマネジメントサイクルになりますが、 PDSサイクルでは、PDCAにおけるCheck(評価)とAction(改善)が、See(検証)に集約されたサイクルです。
※説明が前後してしまいましたが、マネジメントサイクルは管理の枠組みであり、立てた目標に対して改善すべき点を明確にすることができるため、ビジネスをおこなう上でマネジメントサイクルは非常に重要な考え方になっています。
- Plan:計画化(目的を達成するために計画を立てること)
- Do:実行(立てた計画に対して実行すること)
- See:検証(実行した結果に対して検証すること)
なぜPlan、Do、Seeが必要なのか
私達はビジネスをおこなう上で、一定の目的と計画に基づいて経営を進めていかなければなりません。「計画」がなければ「実行」ができませんし、「実行」がなければ「検証」ができません。ビジネスは計画のもとに自校されるという前提がありますが、基本的にその計画は前年や前期の結果に基づいて立てられることが多いと思います。PDSサイクルという言葉のように、ビジネスを継続する限りPlan、Do、Seeは常に繰り返される(サイクルされる)べきです。
無意識にやっているPlan、Do、See
Plan、Do、Seeは別に会社の経営者、管理職だけが気に掛けるべきものでもありません。分かりやすい例で考えると人事考課はどうでしょうか?皆さんは上期の始まりにPlan(個人目標を立てる)をおこない、上期中にDo(個人目標を達成できるように活動し)します。最後に、See(上司と一緒に結果を振り返る)という形で人事考課を進めていることでしょう。そして、上期の振り返りと同時に、下期のPlan(個人目標を立てる)をおこなっているはずです。Plan、Do、Seeは特段めずらしいものでもなく、部活動や受験勉強などのように、何かの目的達成に向けて継続的に活動する場合には有効な管理の枠組みになります。
番外編 OODAループ(ウーダループ)
本記事では主にPDCAサイクル、PDSサイクルについて学んできました。最後に番外編OODAループを簡単に紹介します。OODAループはObserve(観察)Orient(状況判断)Decide(意思決定)Act(行動)の4つのフェーズからなるマネジメントサイクルに似た意思決定方法です。ちなみにこのコンセプトは、米空軍の戦闘機パイロットであるジョン・ボイドによって提唱されました。
PDCAサイクル、PDSサイクルは長期的な目標に向けた静的なマネジメントサイクルである一方でOODA ループは変化の早い環境に適応しやすい動的な意思決定方法になります。そのため、現場レベルでの短期的な目標達成に向けた意思決定においてはOODAループの方が適切のように思います。OODAループのステップは以下の通りです。
状況を客観的に観察します。情報収集や状況の認識がまず重要であり、外部環境や競争相手の現状と変化を注意深く観察します。
自身や組織の持つ価値観や文化、経験、スキルなどに基づいて観察した情報を整理/解釈し、状況を判断します。
整理された情報と解釈、状況判断をもとに戦略的判断をおこない、行動方針を立てます。
立てた行動方針に基づいて行動を起こします。その結果、状況が好転するのかSTEP①に戻りObserve(観察)します。
まとめ
今回はマネジメントサイクル、Plan Do Seeについて記事に取り上げてみました。組織が目標達成や問題解決を行うためには必須のフレームワークになります。皆さん日頃は無意識的にやっているPlan Do Seeかもしれませんが、たまには初心に返り意識的にPlan Do Seeに分けてものごとを考えてみることで、改善すべき点がもっと明確に見えてくるかもしれません。
Plan、Do、Seeを初めて聞いた時、「働きがいのある会社」として有名でホテル事業などを手掛ける株式会社Plan・Do・Seeを思い浮かべたよ。
現場レベルで使われる思考法としてOODAループなんてのもあるのね。Observe(観察)Orient(方向づけ)Decide(意思決定)Act(行動)
メモしておかなくちゃ。