ライト
法人営業として東証プライムの上場企業をはじめとする数多くの企業との商談経験を持つ。サラリーマンとして働く傍ら、副業、株式投資、にも興味を持ち始め本ブログを開設。
『企業が書かない』×『社会人に役立つ』そんなビジネスコラムを記事にします。
株式会社FPパートナーの会社概要
商号 | 株式会社FPパートナー |
---|---|
設立 | 2009年12月 |
本社所在地 | 東京都文京区後楽1-5-3 後楽国際ビルディング5F |
上場/非上場 | 上場(東証プライム)7388 |
業種別分類 | 保険代理店業 |
事業内容 | 無料FP相談サイト「マネードクター」の運営、ほかFP業務等 |
売上高(千円) | 30, 559, 562 |
従業員数 | <24.2> 2,657名 |
BtoC/BtoB | BtoC/BtoBどちらも |
HP | 企業公式ホームページへ |
平均年齢は45.2歳、平均年収は758万円らしいヨ☆
保険代理店業界の動向とFPパートナーのポジション
保険代理店業界の動向として、FPパートナーのように複数会社商品を取り扱う「乗合保険代理店」の優位性が高まっています。従来は個別の生命保険会社から営業を受け、その会社が保有する数少ない商品から保険を選ぶことが主流でした。しかし現在は保険も比較して選ぶ時代になってきており、複数の会社商品を取り扱うことができる「乗合保険代理店」をチャネルとして契約する人が多い傾向にあります。
保険代理店業の有名どころとしては「ほけんの窓口グループ」があります。こちらは<23.6>従業員3,523名、売上高424億円とでありFPパートナーの1.5倍弱ほどの規模の大きな企業になります。
FPパートナーは「マネードクター」のブランド名で全国に展開し、訪問型の営業を中心として、顧客にファイナンシャルプランニングのサービスを提供しております。テレビCMも積極的に打っており、名前だけは聞いたことあるという人も多いのでは無いでしょうか?
FPパートナーの企業としての特徴
FPパートナーは会社が顧客開拓を、営業社員は開拓で得た見込み顧客に対してファイナンシャルプランニングの提供を、という風に分業体制を確立しています。従来、保険代理店は店舗を構え、顧客が来店するのを待つことが多かったのですが、マネードクターは自宅での訪問相談に対応しており、訪問型の営業スタイルを取り入れていることが特徴です。
また、昨今では保険代理店の廃業も珍しくなく、廃業により担当者が不在となる顧客の移管受け入れ先としても業務の幅を広げています。
数字で見るFPパートナー
売上高 | 30, 559, 562(25, 605, 752) |
---|---|
経常利益 | 5, 608, 203(3, 813, 463) |
純利益 | 3, 953, 751(2, 366, 809) |
自己資本比率 | 66.01%(60.63%) |
ROE | 37.14% |
ROA | 20.6% |
PBR | 5.6倍 |
IR資料 | 企業公式IRページへ |
最新の株式情報 | 会社四季報オンラインへ |
※()内は前年の数字を記載
※数字は千円
FPパートナーの経営戦略
- 営業社員の積極採用と丁寧な教育
営業社員を積極採用し、新規契約増を狙う - 契約譲受・M&A
契約譲渡とM&Aで顧客幅と事業領域を拡げる
FPパートナーの中期経営計画を見ると「人員拡大・顧客獲得数増大・契約譲受の拡大により、売上高の拡大を図ります」とあり、企業のスケールアップをおこない、売上拡大を図る姿勢が窺えます。
力を入れている事業分野
「マネードクター」のブランド名で全国に拠点を展開し、顧客にファイナンシャルプランニングサービスの提供および変額保険などの貯蓄性・投資性商品の販売を主力の事業を主力としています。
FPパートナーを取り巻く課題
「マネードクター」の認知度向上と、マネードクターのような乗合代理店に求められる比較推奨販売ルールの徹底に課題が見えます。営業社員の積極採用を謳っていますが、規模の拡大に教育が間に合うのかという懸念もあり、仮に教育が間に合わない場合は顧客満足度が下がるという懸念もあります。
用語解説:比較推奨販売ルール
FPパートナーの主力サービス、マネードクターについて
ライフシーンの変化があるたび、ふと気になるのは将来のお金のこと。ときには保険を見直してみたり、資産形成について考えてみたり、それぞれ別々のテーマとして考える方も多いのではないでしょうか。たとえば将来のお金のことを、すべてまとめて信頼できる1人の専門家に相談できれば、ライフプラン全体を見据えた総合的な最適化ができます。
マネードクター公式HP マネードクターとは?
保険プランのご提案や見直し相談はもちろん、一生にわたるライフイベントへの備えについてのアドバイス、将来のキャッシュフロー診断、お子さまの教育費や住宅ローンに関する相談など、お金に関するあらゆるご相談に幅広く対応できます。
マネードクターの特徴
- 経験豊富なFPに無料相談できる:
マネードクターのHPによるとFP資格保有者数は現在1,680名だそうです。FPは「ファイナンシャル・プランニング」の略で家計のお金についてアドバイスできる国家資格になります。そんな国家資格を持った人に無料で何回でも相談できます。 - 訪問型の無料相談サービス:
珍しい訪問型の無料相談サービスを展開しています。大型ショッピングモールの中に店舗を構えている保険屋さんはよくありますが、マネードクターは出張派遣型のような形でお客さまがご指定する場所で相談することができます。 - 取り扱っている保険プランが豊富:
2024年4月時点で、生命保険・損害保険44社の中からお客さま毎の人生設計や家計の状況に合わせた保険商品の提案が可能です。複数社の取扱いがあるというのが乗合代理店のメリットになります。
まとめ
FPパートナーの売上を数年かけて見てみると、大体20%/年のペースで成長しており、勢いよく成長している会社であることが分かります。年々営業利益率も向上しており、経営の効率化も進めています。中期経営計画を読むとM&Aによる事業領域の拡大にも精力的であることが分かり、今後の継続的な成長にも期待が持てます。
同社は訪問型の営業を中心という新しく斬新な形態の営業スタイルを採用しており、保険代理店の新しい草分け的な存在と言えるでしょう。