アラサー社会人が書籍『コンサル一年目が学ぶこと』を読んだ感想

今日は表題の通り、『コンサル一年目が学ぶこと』を読んだ感想を記事にしたいと思います。私が読んだのは図解があり分かりやすくコンパクトに再編成された「図解版」になりますが、読み応え十分の本でした。
「コンサル一年目向けの本なの?」と思う方もいるかもしれません。実際、私も書店で何度か目にした時に「コンサル一年生で学ぶ内容を今さらアラサーの私が読むのは情けない」と思い、若干敬遠していました。
しかしシリーズ23万部も売れている本、非常に人気のある本です。私はなぜそんな人気なのか、その理由を覗き見たくて興味本位でこの本を手に取ることにしました。

そして実際に通勤中に読書している時の私がこちらです。ひたすらに共感の連続でした。

ではどこに共感があったのか?新しい気付きは何だったのか?その点について詳細を書いていきます。

目次

共感① 新人は数字というファクトで語る

「新人であればあるほど数字というファクトで語るべきである」と本書は述べていました。それは新人の意見や提言は周りに聞いてもらえることが少ないからだそうです。
実際、私も営業活動をしていて「〜と思います。」「弊社であればきっと〜です。」のような主観的感想ばかりで営業していてもお客様からの信頼を得ることは難しいと思います。それが新卒1年目であればなおさらです。
たとえば、「設立◯年目で社員は◯人いて、お客様の数は◯社ほどでその内◯%がリピーターです」というお話であればお客様は客観的な事実をもとにサービスが検討に値するか考えることができます。
プレゼンに自信が無くても、うまく話す必要は無いのです。お客様が求めている情報をありのまま提供するだけで十分なんです。数字はそれだけで立派な情報になります。私も新人のうちはひたすらにお客様に有益になりそうな情報(事実)を集めて嬉々として面談に臨んだものでした。

共感②常に自分の意見をもって情報にあたる

ビジネスの力を向上させるためには、情報量ではなく、考えることが大切だと著者は言っていました。これは楽をして手に入れた情報からは何も生まれないと言っていると私は解釈しました。
私は今でこそ自分の判断で仕事をある程度進めることができますが、それは「自分の意見をもって情報にあたる」ことができていたからだと思っています。私は上司に相談する時は必ず「〇〇という状況です。××なので、△△で進めたいと思いますがいかがでしょうか。」という風に話をします。上司には基本的にYESかNOで答えてもらえるように問いかけます。そうすることで、上司に解決策やアイデアを出してもらう必要はなく、結論だけを出してもらえるので無駄な時間が発生しません。さらに、上司が別のアイデアを提案してきた時には、自分の意見と上司の意見の相違点はどこなのか、という気付きを得ることができます。その気付きこそがビジネスマンとしての能力向上に繋がります。
私も新卒入社1年目は「〇〇という状況です。この場合、どうしたら良いでしょうか?」と相談して度々上司を困らせたものでした。的外れでも良いので、考えみること、意見を出してみることを意識したいです。

共感③Quick and Dirty

上記の言葉、私はこの本で初めて知りました。著者が言うには『時間をかけて完璧なものを目指すよりも、多少汚くてもかまわないので、とにかく早くつくる。』方がよいという言葉のようです。
私も昔は何時間もかけて完璧なものを目指して、得意気になっていた頃を思い出します。提案資料を作る例が分かりやすいのですが、私が若手の時は資料が完成間近というタイミングで上司に初回チェックを依頼していました。当時の私は、ある程度の完成度で上司に確認してもらったほうが効率が良いと思っていたからです。さらに当時の私は自分の能力に自信を持てなかったことから、成果物を完成から程遠い状態で提出するのは恥ずかしいとさえ思っていました。私はしかし今はこれが悪手なのがよく分かります。こういった資料の類は8:2で8割ほど完成に近づいてからデータを持っていくと、必ずと言っていいほど軌道修正が入ります。なので、4:6くらいで一度内容を見てもらい、提案資料の方向性は合っているのかなどの確認を傷が浅い内にしたほうが、かえって仕事は早く進みます。上司もすぐ持ってきた資料について、完成度の期待値はそこまで高くありません。方向性や大まかなフレームワークさえ共通認識を作れれば良いです。

気付き①感情より論理を優先させる

著者は論理と感情どちらも大切ではあるけれどもどちらを優先するべきかとなった場合、やはり「論理」が重要と述べています。私はこの意見に賛成ではあるのですが、この本を読んで改めて論理の重要性を再認識しました。
私なりに「感情」と「論理」どちらが優先されるべきか、自分の仕事に落とし込んで考えてみました。ビジネスにおいてサービスなりモノを購入する場合、購入するには大義名分が必要になります。BtoBビジネスにおいては社内稟議があったりと、その傾向はより強まると思います。そんな時、論理がなければお客さんに商品を買ってもらうどころかアポイントすら取ることが難しい状況になります。
コミュニケーションの種類は「メール」「電話」「面談」など数種類あります。これらの全てに論理は必要になってきます。感情も必要ですが、コミュニケーションの種類によって程度は変わります。恐らく面談が感情の重要度が高まると思われますが、それでも論理以上に感情が優先されることはないと思います。
大部分の人にとって一番多いコミュニケーションは恐らくメールになるでしょう。メールを感情的に書くことはできますが、残念ながらメールで感情は伝えれません。メールは文章なので必要なのはあくまでも論理です。理路整然と伝えたいことを論理的に文章を作る必要があるのです。ビジネスで心を動かすメールには論理が必要になります。

気付き②相手の理解度を確認しながら話す

これは営業としては非常に重要なスキルになると思います。ここの部分、私はあまり意識できていなかったと痛感しました。本書では「相手の仕草を観察して、理解度を察知する」この重要性を説いています。その具体例があまりにリアルで、私はここまで観察して営業できていないなと反省しました。
このパターンの人は実は説明を理解できていない、一方でこのパターンの人は説明に退屈しているなど臨場感ある具体例がいくつか紹介されていました。最近はWEB面談が主流となってきており、ZoomやTeamsで画面共有しながらプレゼンをおこなう機会が増えてきています。そうするとお客様の顔は小さく表示されるのみで、あまり注意を払えていませんでした。営業の本質的な仕事は売ることです。買う可能性があるのは目の前のお客様です。そう考えると相手の理解度を確認しながら話す、特徴的な仕草は見逃さないというのは至極当たり前のことだと気づきました。

まとめ

この本は『コンサル一年目が学ぶこと』のように、ややエッジが効いたタイトルになっていますが、冒頭で「社会人一年目からベテランまで普遍的に役立つスキルを身につけてもらいたい」という著者の考えが示されています。
思い返してみれば、私もビジネスマンとしてのベーススキルは社会人一年目に叩き込まれたように思います。二年目以降はスキルを習得するというよりかは経験を積みながらひたすら考えてトライアンドエラーの連続です。そう考えるとこの本は新卒の方にとってはビジネスマンとしてのベーススキルを学ぶことができますし、社会人歴がある程度ある方にとってもベーススキルを復習することができる教科書になります。
「食わず嫌いはダメ!人気な本はやっぱり良い!」そんなことも学ばせてくれたお薦めの一冊です。

要約幼児

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