この記事の読了目安時間は約 2 分です

ライト
働き盛りの30代で東証プライムの上場企業から中小企業まで数多くの企業との商談経験を持つ。サラリーマンとして会社に勤務する傍ら、自身の知識や経験、学びをアウトプットする目的で本ブログを開設。
『企業が書かない』×『社会人に役立つ』そんなビジネスコラムを記事にします。
職場で避けて通れない人間関係。その中でも特に悩ましいのが「苦手な上司」との付き合い方ではないでしょうか。あなたも「何を考えているか分からない」「話しかけるだけで緊張する」「理不尽な言動が多い」そんな悩みを抱えてはいませんか。

上司との関係がストレスの原因になると、日々の業務にも悪影響を及ぼしかねません。今回は、よくある“苦手な上司”のタイプとその対処法、そして心が軽くなるヒントついてご紹介します。
なぜ“苦手な上司”は生まれるのか?


苦手と感じる上司との人間関係を見てみると、多くの場合「価値観の違い」や「コミュニケーションのズレ」に帰結します。上司は業務遂行や成果に責任を持つ立場であるため、時には部下の感情よりも結果を重視してしまう場面もあるでしょう。また、上司がこれまで育ってきた時代背景やビジネスマナーの基準が違うことで、自分の言動や考え方とのギャップが生じることも珍しくありません。
上司=“人格に問題のある人”とすぐに決めつけるのは早計で、「立場や考え方の違い」が原因である可能性を俯瞰して考えてみることで少し気持ちが軽くなることがあります。
上司とのコミュニケーションが難しいのは「立場や考え方の違い」が原因なのかどうか、上司の自分と周りに対する態度で確認することができます。もし、自分が周りと同じような言動と行動にも関わらず周りの人間に対する態度とあからさまに違う場合、上司の個人的な人格に問題があるケースが疑われます。
よくある“苦手な上司”のタイプと対処法


感情的に怒る上司
感情の起伏が激しく、ちょっとしたミスにも大声で怒鳴ったり、不機嫌になるタイプです。
このような上司には「言い返す」のではなく、「相手の感情に巻き込まれない」ことが大切です。
- 報告や相談は冷静に、簡潔に
- 感情的な言動に対しては、距離を置く(心の中で一線を引く)
- 記録を残すことで、万が一のトラブルに備える
あなたの発言に対して怒ったり不機嫌になるかどうかは、上司側の問題であり。上司の顔色を必要以上に窺う必要はありません。上司がどんな顔色や言動をしてきても、相手の感情に巻き込まれず淡々とあなたの業務を続けることが大切です。
指示が細かいマイクロマネジメント型上司
常に部下の行動をチェックし、細かい指示を出す上司もいます。信頼されていないと感じてしまうこともあるでしょうが、「信頼されていない」ではなく「不安が強い人」と捉えると見方が変わってきます。
- 進捗や報告を自分からこまめに伝える
- “先回り”した行動で、安心材料を提供する
- 指摘された点はメモして、再発防止の姿勢を見せる
このタイプの上司は付き合い初めの段階からこまめにコミュニケーションを取って業務を進めることで信頼を得ることができます。ある程度の信頼を得られると「あなたになら任せても大丈夫かな」と思ってもらえるようになり、仕事がやりやすくなります。マイクロマネジメント型上司にはあなたから十分な報告・連絡・相談をおこなうことで関係改善の糸口が見つかります。


プライベートを詮索してくる上司
「休日は何してたの?」「結婚の予定は?」「彼氏(彼女)いるの?」など、業務に関係のないプライベートな話題をしつこく聞いてくる上司もいます。悪気がないケースもありますが、距離感が近すぎてストレスに感じる人も多いでしょう。こうした上司には、「適度な距離感」と「受け流すスキル」が効果的です。
- 返答に困る質問には「それはまた今度話しましょう!」など軽く笑ってかわす
- 業務に関係のある話題へ自然に切り替える(例:「そういえば来週の◯◯ですが…」)
- 職場では“パーソナルな話を控える”スタンスを少しずつ定着させる
人によっては「職場で周りの人とは一定の距離をとりたい」という気持ちも正当な感覚です。無理に話を合わせる必要はありません。毎回しっかり受け答えするよりも、「軽く流す力」を身につけることで精神的な消耗を減らすことができます。
苦手な上司とうまく付き合うためのポイント


タイプに応じた対処法を紹介しましたが、すべてに共通するポイントもあります。
苦手意識があると、それだけでストレスが増してしまうため、以下のような心構えが大切です。
感情を客観視する力をつける
上司の言動や行動に対してネガティブな感情が湧いてきた時、「自分は今、何に対して反応しているのか?」「この感情の大きさはどれくらいか?」と問いかけ、感情を客観視する力を養いましょう。客観視することで衝動的な態度を取ったり必要以上に悩んだりすることを防ぎやすくなります。
第三者に相談する
上司との付き合い方やコミュニケーションに悩んでいる場合、社内の先輩、人事、社外の友人など第三者に相談することも大切です。第三者に相談することで客観的な意見やアドバイスをくれます。また、必要に応じて上司との関係を取り持ってくれることも期待できます。
いきなり上司に相談するのは少し気が引けるという方は、同期に相談するのは比較的ハードルも低くておすすめです。もしかすると同じような悩みを抱えていて思わぬ連帯感が生まれることも。


“自分のせい”にしない
人間関係がうまくいかない場合、これは往々にして相性の問題である場合も多いです。2-6-2の法則にもあるように、水と油のようにどう頑張ってもうまく人間関係を築けない相性もあります。その場合、自分のせいにして自己嫌悪に陥らないようにメンタルケアすることも上司とうまく付き合う大切なポイントです。
用語解説:2-6-2の法則
上司との関係だけでなく、自分の心のコンディションも整えることで、日々のストレスを減らすことができます。週末の趣味や運動、1日10分の自分だけのリラックスタイムなど、小さな習慣も効果的です。
最終手段:上司を変えるより環境を変える勇気も


どんなに工夫して上司と付き合っていても、相性の問題では済まないパワハラに近い状況であったりする場合は、その状況を無理に耐える必要はありません。自分が病んだり疲弊する前に部署異動を希望したり、転職を検討することも一つの選択肢です。
「逃げではないか」と感じるかもしれませんが、自分の心と健康を守ることが何よりも最優先です。
実際、環境を変えることで驚くほど働きやすくなるケースもあります。
退職や転職というという決断が今すぐには出来ないという人も、退職や転職にも目を向けて視野を広げることは自分を守る一つの対策です。



実際、私も上司との人間関係に悩んでいたタイミングで転職サイトを少し覗いてみたりしていました。転職や退職にも視野を広げてみることで「こういった出口戦略もあるんだな」と追い詰められていた気持ちがスッと軽くなったのを覚えています。
まとめ
苦手な上司と毎日顔を合わせるのは、ストレスがかかるものです。しかし、タイプごとに付き合い方を工夫したり、自分の感情を冷静に捉えることで、関係性が少しずつ変化すたり必要以上に悩まなくなったりすることもあります。「うまく付き合わなければ」と無理をするのではなく、「自分を守るために必要な距離感」を持つことが大切です。
頑張りすぎず、ただ工夫は続けて、少しでも心が軽くなる毎日を目指していきましょう。